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旅先の屋根
2018年6月8日少し前の話になりますが、北海道へ行ってきました。
移動をしていると街並みに目がいきます。
住宅の屋根には、左右に傾斜がある切妻屋根や、左右前後に傾斜のある寄せ棟造り
片側にだけ傾斜がある片流れ屋根など、様々な種類のものがあります。
北海道では、たとえば瓦が用いられている住宅はほとんど見当たりません。
降雪が多い地域では雪が落ちやすいよう、三角屋根の住宅が多いのかしらという印象があったのですが
目に入るのは四角い箱のような形の住宅が多いのです。
調べたところ、画像に多く写っている住宅の屋根は「無落雪屋根」。
雪下ろしをすることなく屋根の上の雪を自然に処理できる屋根のことです。
1947年寒地住宅を開発することが重要政策に挙げられ
その後1960年代を中心に「三角屋根」の住宅が広まったといわれています。
それから北海道の住宅には、雪が落ちるような三角屋根や
「マンサード屋根」といった形のものが多かったようです。
しかし落雪にあたって隣家の敷地への配慮が必要でしたり
除雪作業中の転落事故などが相次いだりしたことから、
安全性も高くメンテナンス性も良い無落雪屋根が生まれたのだそう。
よくよく見てみると、建物のてっぺんが平らではありません。
屋根の中心にむかって傾斜をつけてあり、また雪止めの処理を行うなどして
雪を地面に落とさないような工夫が施されています。
雪を落とすのではなく、積もらせたままにし
太陽光などで溶けた雪水は屋根に設けた排水口に流れていくという仕組み。
地域の特徴にあった内容で住宅も変化していくのだなと感じます。
普段身近にある町並みとは全く違ったカラフルな街並みでした。
立ち寄った美瑛町という地域の中心街。
メインの通りの周辺は、無電柱化が行われていました。
景観に配慮され統一された街並みや景色を眺めるのが楽しかったです。
ほとんどの建物に4桁の数字が見れます。
なんの数字だかわかるでしょうか?
実はこの数字、店舗なら創業年度が、民家なら住み始めた年の年度なのだとか。
歴史を感じます。