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御幣
2021年2月5日
ブログに載せて頂いた事もあります。
上棟式時に、家内の繁栄・工事の安全を
お施主様と共に祈願させて頂く際に祀らせて頂いています。
先日、御幣を製作させて頂きました。
御幣の中心となる木に、お施主とゼンの名前、上棟させていただく月を
筆をとり、丁寧に書かせて頂きます。
墨は液体なので、そのまま書くと木の繊維に沿い滲んでしまいます。
なのでチョークで予め木を擦ると墨が滲まず綺麗に書くことが出来ます。
飾りは沢山あります。
紙垂(しで)という特殊な折り方をし、御幣に垂らす紙。
白色・五色のモノもあるそうですが、白色と紅白の2種類。
五色の布。扇子。麻紐。
飾る順番が前後してしまうと見た目に影響してしまうので
間違えないように確認しながら作業を進めていきます。
今回も綺麗に出来ました。
御幣には、〝おかめさん〟が取付られています。
その昔、大任を任された棟梁が大事な柱を短く切ってしまった。
そして思い悩む棟梁に妻が提言をしました。
その提言により、棟梁は大任を果たすことが出来るのですが
妻は上棟を前に自害してしまうのです。
それは棟梁である夫が提言を頼り大任を果たしたと世間にもれ聞こえてしまっては
という想いからでした。
上棟の日、御幣に面を飾り冥福と工事が無事完成することを祈ったことが
由来とされています。
おかめさんを飾った御幣は、京都と滋賀で見られるそうですが
由来となったお寺が京都にあるためです。
一度足を運び、ゼンで建たせて頂く御宅が無事に完成することを祈願させて頂こうと思います。