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中庭のある家
2018年2月19日中京区で進行中の物件です。
当社では木材の劣化を防ぐためや建物の不同沈下を防止をするためにべた基礎を採用しています。
通常、べた基礎は全面にコンクリートを打ちます。
ところが今回は建物の真ん中に土の部分が残っています。
実はこの部分は中庭になります。
この土地は都市計画で高さの制限や容積率が緩く設定させている地域に属するので、周辺にマンションなど高層の建物が建つ可能性があります。
その時に採光や通風の確保又は内部プライバシー性をどのように担保するか、ということがこの家のテーマとなりました。
そこで「中庭」をコンセプトとした設計としました。
概念図はこのようになります。
上階にいくほど広い中庭することで外部空間を3次元的に構成し、天空からの光が下階まで差し込むような計画としています。
中庭を介して光や風を室内に取り込むため、敷地の外に向けて設ける窓は最小限にとどめています。
一般に中庭など変形した形の建物の欠点として、地震の時に局部に力が集中してしまうために耐震上不利に働いてしまう恐れがあります。
この建物の場合はコの字型の平面構成を各層で互い違いにすることによって力を分散できるように計画しています。
このように周辺環境と住宅との関係性をどのように位置付けるかということは、都市部でも山間部でも大きなテーマになりますね。