中庭と本棚のある家
中庭
- 場所
- 京都市上京区
- 規模
- 2階建て
- 構造
- 木造
- 施工面積
- 123.60㎡
- 敷地面積
- 142.93㎡
- 家族構成
- 夫婦+子供2人
上京区の街中に建つ一邸。大通りに近く、近隣にはマンションなど大きな建物が建ち並びます。そのような環境の中で比較的ゆとりのある敷地面積を生かして中庭を設けました。中庭を囲む四方のうち三方は1階建にして南面の一方だけ2階建にすることで、プライバシーを保ちながらも、明るく開放的な空間になります。中庭に面したリビングからは吹抜けを介して空を見ることができ、周囲の高い建物が目に入らないように工夫しました。この家のもう一つの特徴は、長さが9mもある大きな本棚です。玄関から中庭に面した廊下からLDKまで、一つの大きな本棚が印象的な空間を作り出します。LDK 部分の本棚は仕切りを減らして一部壁掛けのTVを設置できるようになっています。また造作のキッチンはシンクとコンロが分かれているⅡ型の形式です。シンク側の天板はモールテックスというコンクリートのような表情のある素材で仕上げています。モールテックスは木との相性がとても良いのでこの家の雰囲気を引き立てる要素になります。コンロ側の天板はバイブレーション仕上のステンレスとなっておりコンロの油はねなどに強い素材で仕上げました。格子壁のあるベンチはオーク材で作り、換気の窓とバランスをとって全体をデザインしました。ダイニングテーブルを置くと6人がけになります。さらに中庭に面した洗面スペースは鏡越しに中庭の紅葉が見えるようにデザインしました。段違いに配置した鏡のスペースを使って小物が配置できるように工夫しています。洗面スペースをリビングから仕切りなくパブリック側のスペースに設けているため来客時にプライベート空間に入らなくても手を洗ってもらえます。最後に吹抜けに面した2階の空間です。階段を上がってすぐのところにフリースペースを設けました。明るくてリビングを見下ろす位置にあるこの空間は本を読んだりちょっとくつろいだりできる空間です。吹抜けに面した主寝室には内窓があり中庭の光を間接的に取り込むことができるように工夫しています。中庭・吹抜け・本棚を軸に統一感のある心地よい空間を目指しました。
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