吹奏楽に打ち込んでいた高校時代、何気なく読んでいた本の一節「建築とは凍れる音楽である」。たったこの一節に惹かれて建築の道を歩むことを決めました。あれから十数年。音楽漬けの日々は建築漬けの日々へ。
休日の過ごし方
3人の子どもと公園へお出かけしたり、家で積み木をしたりして過ごします。特に積み木は子どもたちと一緒についつい熱中して、デザイン性のある積み方や合理的な構造を探求してしまいます。
日々勉強
設計士はより良い住まいをご提案できるように新しい技術や美しいデザインを日々勉強します。より使いやすく、より安心して、より愛着をもって住んでもらえる家づくりを。
そんな中、打ち合わせの中でお客様から学ぶことが数限りなくあるのも事実です。家族の在り方や家づくりへのこだわり、そして夢。一人ひとりが違うように、“普通”と一括りにできる家族やその家づくりは存在しないということ。デスクに向かって設計しているだけでは決して見えてこない部分です。
心に刻む言葉
入社して間もないころ、打ち合わせをしていたあるお客様から「石田君のそのひたむきさはずっと大切にしたほうがいい、一生懸命やってくれているから遠慮なく意見が言えるし、任せてみようとも思う」と言葉を掛けてもらいました。当時経験も少なく、年齢も若い自分との打ち合わせに満足してもらえているかといった不安があった私にはとても心強い言葉でした。あれから月日が経ちましたが、 今でもひたむきさを忘れていないか、懸命に取り組めているかと自問自答し、日々の仕事に取り組んでいます。
家と家族と家づくり
家というものは建築において最も基本となるものですが、最も個性の反映される建築です。個性とは奇抜なデザインではなく、家族の個性です。雨の日も風の日もハレの日もケの日も、共に生きる家族とそのライフスタイルのことです。決して設計士だけでは家づくりは出来ません。はじめから完成形のイメージができるお客様もいません。打ち合わせを重ねて自分たち家族のライフスタイルを今一度見つめなおす、そんな作業が必要なのです。
私はいい家といい家づくりは一対のものであると考えています。
打ち合わせの中では迷われることもあると思います。時には折り合いをつけなければならないこともあるかもしれません。そんな中でとことん打ち合わせを重ねて納得して出来上がった家は間違いなく世界にたった一つだけの家族の器となります。