
ブログ 耐震等級
一級建築士ブログ
日本は地震大国
2026年が始まったばかりですが、島根県東部を震源とする最大震度5強の地震が発生しました。日本は世界有数の地震大国ですから、いつどこで地震が発生してもおかしくありません。そんな日本の住まいを考えるうえで、耐震はとても重要な項目です。
今回は地震に強い家を評価する耐震等級についてお伝えしたいと思います。
耐震等級とは
2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づく「住宅性能表示制度」によって定められた、建物の地震に対する強さを示す指標です。地震に対する建物の倒壊・損傷しにくさを基準に、耐震等級1、耐震等級2、耐震等級3の3つのレベルに分けられています。等級の数字が大きいほど耐震性能が高くなります。
では、耐震等級1、耐震等級2、耐震等級3の基準とはどのようなものなのでしょうか。
耐震等級1
築基準法で決められている最低限の耐震性能と同じレベルです。
数百年に一度発生する地震による力(震度6〜7程度)に対して倒壊や崩壊しない程度で、数十年に一度発生する地震による力(震度5強程度)に対して損傷を生じない程度となっています。
耐震等級2
耐震等級1の1.25倍の地震による力に耐えられる耐震性能になります。
長期優良住宅としての認定を受ける場合には耐震等級2以上が必要です。また、災害発生時に避難場所に指定される学校などの公共施設も、耐震等級2以上の耐震性能とされています。
耐震等級3
耐震等級1の1.5倍の地震による力に耐えられる耐震性能になります。
災害発生時に救護や復興の拠点となる消防署や警察署などの施設は耐震等級3の耐震性能とされています。
出典 国土交通省
震度6から7程度の地震が発生した場合の被害状況を大きく分けると、耐震等級1では倒壊や崩壊せず命は助かりますが、建物が損傷を受けるため大きな補修や建て替えが必要になり、耐震等級2では一定の補修程度で住み続けられ、耐震等級3では被害を軽微な損傷に抑えることができる性能が想定されています。
実際、2016年の熊本地震の際の調査でも耐震等級3の木造住宅で倒壊や大破は確認されず、わずかに軽微な損傷のみだったとの結果が報告されています。
出典 国土交通省
耐震等級3にするメリット
先ほどの結果を見ると耐震等級は3にした方がよいのではと思われるのではないでしょうか。次は耐震等級3にするメリットを挙げてみました。
家族の命と財産を守る
大地震の際でも倒壊や崩壊しないで家族の命を守ってくれる安心感があり、また被害を軽微な損傷で抑えられる可能性が高く、補修費用の軽減にもなります。
地震保険料の割引
耐震等級が上がることで、保険料に適用される割引率も大きくなります。耐震等級3では50%の保険料割引が受けられます。
住宅ローン金利の優遇対象
金融機関の金利優遇制度の対象となります。
一つの例としてフラット35Sの金利Aプランがあります。
資産価値が高くなる
耐震等級の高い住宅は、地震による被害リスクが低く安全性が高いため、将来売却を考えたときにより高い資産評価を得られるケースがあります。
まとめ
ZENでは特別な理由がない限り耐震等級3で設計の提案を行っています。多少のコストアップはありますが、それを十分にカバーする様々なメリットがあります。住宅の検討をされる際は、耐震についても考えてみてはいかがでしょうか。