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ブログ 明るい家

一級建築士ブログ

みんなが望む「明るい家」

家づくりの要望で多いのは「明るい家」です。明るいとは窓から自然光がたくさん入ってくる状態のことですが、今回はこれを少し掘り下げてみましょう。

二種類の自然光

自然光には実は2種類あり、直達日射と天空日射です。直達日射とはいわゆる直射日光のことて、一般に「光が入る」と家は直射日光が入ることがイメージされると思います。一方天空日射とは空自体の光のことです。もし自然光が直射日光だけで構成されていたとすると、太陽に雲がかかれば真っ暗になってしまいますよね。しかし実際は太陽に雲がかかっても一定の明るさがあります。これは直射日光以外にも空自体が光っているからです。少し難しい話になりますが、天空日射が生じるのは大気の影響です。太陽の光が大気に当たることで拡散することで天空日射が生じます。つまり天空日射は空の青さそのものです。ちなみに地球上には大気があるので天空日射が生じますが、月には天空日射はないとされます。月面の映像などで、昼まで直射日光があるのに空が真っ暗ですよね。これは空が光っておらず、太陽の直線的な光のみがある世界なのでこのような状態となります。

明るい家をつくるには

さて家の話に戻ると、明るい家を作りたいと思うと、天空日射をいかに捉えるかが重要となります。直射日光(直達日射)は入りすぎると邪魔になったり、また曇りには減ってしまうため、安定した天空日射を家の中に入れることが感覚としての明るさに直結します。天空日射はその窓から「どのくらい空が見えるか」ということによって左右されます。これの最たるものが天窓です。天窓は周辺に余程の高層建築物がない限りほとんど全方向の空を見ることができるためもっとも効率よく天空日射を取り込むことができます。北面の屋根に天窓をつけることの是非がありますが、天空日射の視点で見れば北面でも十分に光を取り込むことができると言えます。また通常の窓については、窓の高さ、隣の建築物との距離やその高さが重要になります。これは単につければいいというものではなく、その組み合わせを駆使していかに効果的に明るさを確保できるかという設計の腕の見せ所です。もちろん窓はプライバシーの問題もありますので、その窓を目隠しをせずに開けられるかということもやはり明るさに影響します。そして天空日射は直達日射に比べて時間的な変化が小さいので一日中快適に過ごせるために重要になる光となるのです。京都ではゆとりのある敷地ばかりではありません。なんとなくつけた窓では十分に明るい住環境を作り出すことは難しいでしょう。しっかりと光を捉える視点を設計に組み込むことが快適な家をつくるために重要となるのです。

このブログを書いたのは…

石田 大喜 

・一級建築士
・構造設計一級建築士
・中小企業診断士
・宅地建物取引士
・京都市文化財マネージャー

只今3人の子育てに奮闘中。